平田裕一郎 遠藤要 遠藤雄弥
【あなたの活力源は?】
雄弥 僕は映画ですね。
要 雄弥は映画大好きなんで。オタクですよ。
雄弥 それほどでもないですけど。幅広く観ますね。ハリウッドも邦画も。韓国映画は観ないですけど。ヨーロッパも観ますし。男くさいのが好きで、マーティン・スコセッシとか。僕は2年ぐらい前に悩んでた時期があったんです。仕事がなかなかなくて、自分のこだわりたい仕事をやっていきたいとか、いろいろあって。
──アイドルを脱皮した時期ですか?
雄弥 まさにそうです(笑)。そのとき、漠然と毎日映画を観てるなかで救われた映画が『野獣死すべし』という映画で。松田優作さんの芝居を観て「こんなふうに先陣切って表現した人が日本にいたんだ。だったら俺はこの人を超えよう」と。「こういう芝居をして普通に認められている役者になりたい」とすごく思って。今も芝居のモチベーションを上げるときは観ます。和製ゲーリー・オールドマンの線を狙いたいなと。
要 いけるよ。雄弥だったら。
──雄弥さんが映画オタクだというのは、なぜわかったんですか?
要 本当によく人の芝居を見てるというか。僕の出ている映画もよく観てくれていて、普通、後輩が先輩に向かって言えないことまで言ってくる。「あれ、やる気なかったでしょう」とか(笑)。ただ、「あれめっちゃよかったっす」とかも言ってくるから。こいつ、芝居に対してすごい真面目だなと。前から思ってましたね。
──本当に芝居とか演技が好きそうですね。
要 役によって全然違うんですよ。雄弥が主演した映画『シャカリキ!』も観てたんですけど、初めて会ったときに「雄弥ってどういう映画に出てんの?」と話したら、『シャカリキ!』だって言うから、「なんの役?」「僕、主役で出てるんですよ」「えっ! あの主演が?」(笑)。そのくらい、役によって全然違うんです。4回共演してるけど、それぞれ違う役だったし、頼もしいというか、日本にこういう役者がいてくれて、俺も勇気が出るというか。
雄弥 恐縮です!
要 負けてらんねえなと思いましたね。で、活力源ですよね(笑)。つまりそういうことですよ、人の刺激だったり。僕は人生はとらえ方だと思ってて、毎日めちゃめちゃ楽しく生きてるんです。ストレス抱えそうになるけど、とりあえず嫌なことでもいいふうにとらえて、全力で遊ぶし、全力でお芝居に没頭するし。それが活力になってますね。こうやって本気で芝居の話をしたり、本気で女の子に恋してみたり。そうやって毎日本気で生きてる。それが僕の活力になっている気がしますね。
平田 僕、要くんが何て言うのか聞いてたんですけど、なんでお酒って言わないんだろうと。何かっこつけてんだよって(笑)。
要 お酒は飲みます。お酒が好きなんじゃなくて、場が好きなんですよ。つまりストレス発散してるってことです。お酒の力を借りて(笑)。
──誰かとコミュニケーションをとるのが好きなんですね?
要 そういうのがあるからこそ、孤独にお芝居に没頭できる時間も作れるというか。
雄弥 要くんのこういうところって本当に好きだなというか、正直なんですよ。本質的なところで嘘をつかない。つまらない嘘はいっぱいつきますけど(笑)。でも筋を通すところで嘘は絶対つかない人だから信頼できるし、そこは尊敬してます。
──平田さんの活力源は?
平田 要くんと違って僕は劣等感が強くて、自信がないんです。本当にヤバいぐらいにネガティブで、だから要くんと一緒にいると、勇気というか、憧れるんです。要くんは誰にも媚びないし、自分はこうだと言える力もある。でも僕はなにもできないし、「お前なんなの?」とかよくバカにされたし。いつか見返してやると思ってはいるんですが。
──役者さんはハングリーな部分も大事ですね。
要 もう、「そこまで考えちゃう?」というぐらいのところまで考えて、歌詞とか書いたらいい歌詞が出来るんじゃない?(笑)。
平田 自殺願望みたいな超悲しい詞がね (笑)。
要 それも味になるから(笑)。
【プロフィール】
遠藤要(中央)
えんどうかなめ○83年生まれ、千葉県出身。07年に『クローズ ZERO』のオーディションを勝ち抜いて映画デビュー。以後、映画やドラマで個性的な男優として活躍中。11年、毎日映画コンクール スポニチ新人賞を受賞。最近の主な映画は『プラチナデータ』(13年)『アフロ田中』(12年)。ドラマは『震える牛』(13年 WOWOW)『大奥』(12年 TBS)。舞台出演は『露出狂』(12年 パルコ劇場)に続いて二度目となる。
遠藤雄弥(右)
えんどうゆうや○87年生まれ、神奈川県出身。00年、映画『ジュブナイル』で映画デビュー。D-BOYSの初代リーダーをつとめ昨年卒業。以後、俳優として映像と舞台に活躍中。最近の主な映画は『永遠の0』(13年)。ドラマは『D-TOWN 心の音』(12年 TX)。舞台は『寂しいマグネット』(12年 青山劇場)『桓武と最澄』(13年 新国立劇場)など。和田作品はリーディング『回転する夜』(12年)に続いて二度目となる。
平田裕一郎(左)
ひらたゆういちろう○86年生まれ、長崎県出身。07年、『テニスの王子様』でデビュー。ミュージカルからストレートプレイまで舞台中心に活躍。最近はバラエティにも場を広げて、「湯ケメン」として人気に。主なドラマは『レディジョーカー』(13年 WOWOW)『ハンチョウ5』(12年 TBS)。舞台は『阿呆の鼻毛で蜻蛉を繋ぐ』(12年 演出・河原雅彦)つかこうへい三回忌記念公演『新・幕末純情伝』(12 新国立劇場)など。
【公演情報】
『SOLID/ソリッド』
作・演出◇和田憲明
出演◇遠藤要 遠藤雄弥 平田裕一郎 川上ジュリア 七味まゆ味
7/12~21◎赤坂RED/THEATER
〈お問い合わせ〉
サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(10:00〜19:00)
http://www.solid.stage.com
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