糸井 缶ビールとか。
深井 飲みながら30分くらい。ほら、稽古だといろいろあるじゃないですか。「セリフ覚えないといけない」とか、「糸井君の前で緊張して上手くできなかったな」とか。だから稽古が終わって夜10時くらいに、今だと春先の気持ちいい空気の中、30分くらいクールダウンしつつ、好きなことを喋りながら歩くっていうのが、本当に楽しくて。わたし、去年は一人芝居が続いていたので。とっても寂しかったんですよ。
——一人は寂しいですね。
深井 めっちゃ寂しかったです。カラオケボックスとかで壁に向かいながら一人で稽古をやっていたので。本番でお客さんが入ってくれたときに、「はーっ!いるいる!」って。寝てるお客さんもオッケー。壁じゃないから。生きてる、呼吸をしてるっていうだけで、わたしはすごくうれしかったの。それを活力源にした方がいいかな? 糸井君は?
糸井 ぼくは、家族とか息子を置いておいたとしたら、最近はとてもつまらないですけど、お風呂、とホッピー。
深井 似ちゃってる!(笑)もうちょっといいのないの? 散歩と、酒とお風呂って。お風呂って、銭湯のこと?
糸井 銭湯は週1回息子と行くと決まっていて。それももちろんすごくいいんですけど。家だとめんどくさくてなかなかお湯ためなかったりするんですけど、湯船に浸かって身体をほぐすっていうのが、昔に比べたら・・・必要になってきました・・・。ビールだと高いから、毎日となると第三のビールになるじゃないですか。それはちょっと・・・という思いがあり、ホッピーだと偽物に甘んじているという気持ちにならないんです。
深井 第三のビールは今、めっちゃうまいよ! わたし、お酒が年々強くなっちゃって。歩きながら飲むのが好きなんですよね。景色が動きながら飲むのがいいんです。
深井順子
ふかいじゅんこ○77年東京生まれ。96年から99年まで劇団唐組に在籍。04年に、糸井幸之介の生み出す唯一無二の「妙ージカル」を上演するための劇団、FUKAIPRODUCE羽衣を設立。以降、全公演に出演、及びプロデュースを行う。また近年は、ラジオCMへの出演や野田地図『エッグ』『MIWA』に出演するなど、活動の範囲を広げている。
糸井幸之介
いといゆきのすけ○深井順子が主宰するFUKAIPRODUCE羽衣の座付作家・演出家として全作品の作・演出・音楽を手掛ける。第14回公演『耳のトンネル』にて、CoRich舞台芸術まつり!2012春グランプリ受賞。「ふつうの人」の人生の輝きやおかしみを掬い取り、耳に残るジャンルレスな楽曲と言葉遊びに富んだ詩で表現される「妙ージカル」の独特の世界観は高く評価されている。
【公演情報】

FUKAIPRODUCE羽衣『イトイーランド』
プロデュース◇深井順子
作・演出・音楽◇糸井幸之介
出演◇
深井順子、日高啓介、鯉和鮎美、高橋義和、澤田慎司、キムユス、新部聖子、岡本陽介、淺川千絵(以上、FUKAIPRODUCE羽衣)
伊藤昌子、幸田尚子、高山のえみ、大鶴佐助、岡森諦(扉座)
4/14~24◎吉祥寺シアター(東京)、4/28・29◎AI・HALL(伊丹)
〈公式サイト〉http://www.fukaiproduce-hagoromo.net/
♪お2人に次回作『イトイーランド』について伺ったインタビューはこちらから↓

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