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オニムラルミ  磯田渉  はまもとゆうか  池田美樹  有門正太郎

【あなたの活力源は?】
有門 なんですかね? 池田さん。
池田 雑談。
有門 はぁ~。
池田 とにかくどうでもいい話が、回してくれますね。
はまもと かぶっていいんですか?
——はい。
はまもと わたしも雑談だなと思って。自分ちの団体だと雑談が全くないんですよ。
池田 いやいやいや。
はまもと ほぼなくて。やろうとしても「お前は黙っとけ!」と言われて。
全員 わはははは。
はまもと 雑談をさせてくれる環境がすごくありがたくて。
——それは雑談から何か生まれるからということですね? 何が生まれるんですかね?
はまもと わたしはストレスがなくなる。
——しゃべることで?
はまもと (うなづく)
池田 私は雑談していると好奇心が代謝できる感じ。40代の頃、すごく、劇団も自分もダメだと思ってた時期があって。50才になった途端、なぜかこんな楽しく作れるようになったんですけど。なんでと考えると、それまでは「馬鹿にされてるんじゃないか」「嫌われてるんじゃないか」とか好奇心の前に保身みたいなのがすごくあって。人をこんな人って決めつけてしまったりとか。でも50才になっていろいろ開き直ったら「人をおもしろがる力」みたいなのが沸いて来て。知りたいからしゃべる。そしたらさらに好奇心が沸いて来る。雑談最強!と、思ってます。(オニムラに)どうぞ!
オニムラ 何だろう。…アウトだったら別にいいです。データを取ることが好きみたいです。データってそんな数字のことではないんですよ。たとえば、化粧品を買いました。いついつ開けました。それの開封日を書いておくんです。それがなくなるじゃないですか。「へー、自分はこれ1ヶ月で使うんだ~同じ物を買ったとき、また同じくらいで使うのかなぁ。もう1回やってみよう!」とか、いろんな人としゃべったときに、たとえば、表面的に「似てるー」って言われたときに、しゃべった内容かな、なんで違うんだろう?とか、人といるときにデータを取って「これどういうことかなぁ」って。1人のときにもや~って考えるのはわりと好きな作業。
全員 わははは。
オニムラ こういう答えは大丈夫でしょうか?
——お芝居の続きを見せてもらってるみたいな。すごい素敵ですよ。
オニムラ いやいや、だからといって、生かせてないと思いますよ。もう趣味で「へーへー、ふむふむ」ってデータとって、なんかこんな言ってたけど、何何なんだよなとか、家に持ち帰って妄想するのがすごい楽しいです。以上です! はい。
磯田 最近、ちょっとはまったんですけど、ボードゲームをやると、すごい楽しいなぁって。階を積み重ねていって、倒した人が負けというものなんですけど、どんどん高くなっていって、そのうちどうしても出さないといけないいじわるなお題も、みんなでどうにかこなして、ちょっと高いとこまで作っていこうっていう敵対から身内になった瞬間「あ!」っていうときが、「あ、いいな!」って思ったりはします。
——どうですか? 今の意見。
はまもと あ、今、わたし、ここ鏡が見えるんですけど、片方で笑ってたと思って。
全員 わはははは。
はまもと ごめんなさい。こっちだけ上がってたと思って。ごめんなさい。素敵です。
有門 息子かなぁ。最近は。このお芝居で「もう40才も過ぎたんだし、そろそろ自分が愛せよ」っていうセリフがあるんですね。自分が言うんですけど、あの言葉にけっこう一番ぼくが撃たれてて。ずっとなんかお題のように響いてて。でもそう考えたら、息子と遊ぶけど、叱ったりとか育てるとか、一緒に生きてるということをもっともっと楽しもう!って思いだして。勉強のやり方も一方的じゃなくて、「どうやったらやりたくなるんだろう?」とか考えてたら楽しくなってきたんですよね。子供って成長早いですから。見逃しちゃいけないような気がしてて。最近は、常に息子が中心にあるかな。
池田 今、小学3年生。
——どうですか?
はまもと わたし、人の家族系の話に打たれ弱いので、じわーってなりました。

※取材は劇団きらら『はたらいたさるの話』東京公演最終日の5月21日に花まる学習会王子小劇場にて行いました。

【プロフィール】(左から)
オニムラルミ
1974年生まれ、熊本県八代郡出身。劇団きらら所属。2000年の入団以降、全ての劇団きらら作品に出演。「ぽとぼ」という屋号で近年のきらら作品のチラシデザインも担当。犬の鳴きまねが得意なAB型。

磯田 渉
1994年生まれ、熊本県熊本市出身。活動を全国に広げる不思議少年のルーキー。「ぼくの、おばさん」以来2度目のきらら出演。学生時代は外部出演やワークショップ・アシスタントで活躍。この4月から社会人1年生。

はまもとゆうか
1997年生まれ、熊本県熊本市出身。演劇ユニット大帝ポペ所属。きらら初出演。高校演劇から頭角を現し、くまもと・高校生演劇祭では演技賞を受賞。地元ミュージシャンのMV出演など今後の活躍が期待される。

池田美樹
1963年生まれ、熊本県熊本市出身。劇団きらら代表。全作品の作・演出を担当。学校や企業でのワークショップ活動やイベント演出も多数。『ぼくの、おばさん』で王子小劇場・佐藤佐吉賞2015最優秀脚本賞受賞。

有門正太郎
1975年生まれ、福岡県北九州市出身。富良野塾第16期生、自身の劇団・有門正太郎プレゼンツでは作・演出も務める。俳優として様々な全国ツアーに参加する傍ら、小学校でのアウトリーチ活動も多数。@nai_kado


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